2009年9月1日火曜日

Summer Symposium '09 無事終了

  ICS毎年恒例の泊まりがけでのシンポジウムは、さる8月28,29日間の2日間にわたって予定通り開催され、無事終了いたしました。

  2日間を通しての主題は、『教育をめぐる諸問題』というものでした。テーマが大きいだけに決してこのシンポジウムで簡単に結論が出るようなものではないことは誰もが考えてはいたことかと思います。

  しかし、それぞれ小・中・高と大学・大学院・転職志望者(飲食業界における)での研究および仕事をされている方から生の声をうかがえて貴重な二日間でした。

  また、参加された皆様のご協力により、かなり刺激的な議論もなされ、2日目最後のパネルディスカッションでは、「青年保育所」という誠に当を得た新概念をもったタームで、大学での初年度教育の実態が語られ、命名されました。

  3流大学といわれる多くの大学生の学力レベルは、私の経験でも中学3年程度の英語力すらなく、日本語の読みは、自分で書いたはずのレポートやレジメも朗読させると軒並み読めない漢字が出てきます。それは、例えば○○企業の環境対策について調べてきたとういうので、発表しなさいと言うと「そんな面倒な事やらせなくてもいいだろう。先生は、誰のおかげで給料もらってると思っとるんか?」と凄い形相で反抗的態度でくる。「それならこれをそのまま読んでくれればいい。」と言って少し譲歩すると、すぐに漢字のところへくると黙ってしまう。なぜこういうことになるかお分かりだろうか。

  答えは簡単。インターネットで検索して、関連ありそうな部分をそのままcopy & pasteして作成していて、やさしい漢字が読めないのだ。これがいまや多くの大学院職業人コースのレポートでもそういう状況だというから、著作権侵害などどこ吹く風かということである。そういう話題の関連で、いまや我が国は幼児保育から、至れり尽くせりの小中高校教育から大学の初年度教育や大学院の上記のような状況を総括して、上坂先生だったかどなたかが、「青年保育所」が必要な時代だね、と言われたのです。

  しかし、このタームは日本の教育の現状を言いえて妙だと思いませんか?私たちこれに参加した者たちにはこの言葉が意味する象徴的な現象を診る視覚を与えてくれたと考えています。

  教育をめぐる問題は、これからも本研究会では継続して取り上げる価値のあるテーマだと実感した次第。

総会報告:

 初日の6時30分より総会が開催され、以下の通り新規役職が決まり、今年度の運営体制が決まった。

代表幹事 相澤輝昭
事務局長 吉田康麿
シンポジウム実行委員会 一樂信雄 稲垣光之

なお、9月12日か14日に幹事会(公開)を開催する予定で準備を進めている。
決まり次第、このブログでも告知を行う。